第1回ジェンダー平等ワークショップを開催しました

2025年2月12日

 2月8日、法政大学九段校舎にて、ジェンダー・セクシュアリティ研究がご専門のDiana Khor理事(男女共同参画・ダイバーシティ推進担当常務理事・副学長、法政大学次期総長)をお招きし、生徒・保護者と共に学ぶジェンダー平等ワークショップを開催しました。
平塚眞樹社会学部教授(法政大学男女共同参画部会長)とGIS(グローバル教養学部)4年生の大島拓海さん(「インターセクショナリティ」をテーマとするKhor教授のゼミに所属)もファシリテーターとして参加してくださいました。当日は、中高生27名、保護者5名、中高教員8名が参加し、「日常のモヤモヤすることを考えよう」をテーマに高校生からの話題提供・Khor理事による講演・グループディスカッションを行いました。
高校生からは、3つのモヤモヤについて話題提供がありました。
<モヤモヤ①>
女性管理職を多くするために、やる気や能力のない人が管理職になるのはどうなのか。
<モヤモヤ②>
親戚が集まった時、同い年のいとこ(男)は遊んでいるのに、自分(女)だけ皿洗いを手伝わされた。
<モヤモヤ③>
生徒会長に男子生徒しか立候補できない学校があると聞いた。

Khor理事の講演では、社会における「ジェンダー」の例として、チャールズ国王とダイアナ元妃の身長について紹介されました。二人の身長はほぼ同じなのに、ダイアナ元妃よりチャールズ国王の方が頭一つ分背が高く写っている公式写真から、社会的に作られた男女の「差」を考えさせられました。平等(Equality)と公平(Equity)や、ポジティブアクションによって採用された人々の能力について、「りんご園」で働く2グループの人を例に、中高生にも分かりやすい説明がありました。

グループディスカッションでは、「絵本などで小さい頃からジェンダー教育をしたら、それが普通の社会になるのではないか」「制服を選べるようになったが、男子のスカートやリボンの着用はハードルが高い。社会的には男性優位だが、マイノリティだと男性の方が生きづらいのかもしれない」「女子生徒でスラックスを選びたい気持ちがあっても、周囲から反対されることがある。学校そのものが、『テストの点数が高い方が良い』など『同じ』価値観をもっていて、『同じであること』に安心感を抱く。『常に皆と一緒』という概念から考えないといけない」、「髪型や服装に親が反対することがあり、上の世代から根付く慣習が次世代に受け継がれてしまうのではないか」などの意見が出ていました。

平塚先生から今回の取り組みについて、「疑問を持つことに価値がある」とお話頂きました。日常の素朴なモヤモヤから社会問題についても考える時間となり、有意義なイベントとなりました。

今後もダイバーシティ推進に向け、様々な取り組みを企画していく予定です。
ご参加いただいた皆様や関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

 

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