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本校の理科教育がめざすもの

「理科」とは「自然のしくみ」を考えるための科目です。理科では、我々の生きている地球や宇宙、モノ(物質)の成り立ちについて、また、生き物の生き様や体のしくみについて考えます。

 皆さんが学習する理科は、「自然科学」とも呼ばれ、昔から人類が自然のしくみを解き明かしてきたのと同時に、科学技術を発達させ、現代文明を作り上げてきました。科学と人間との関わり合いについても学習し、自然とのつきあい方を考えましょう。理科の勉強を通して自然の全体像を習得し、社会人としての基礎教養を身に付けます。皆さんが自然現象および自然界をしっかり認識できる力を身につけ、正しい自然観をうちたてることを目指します。

カリキュラムの特徴

 本校では、「将来社会に出てゆく全ての生徒に、基本的な考え方と知識を与えたい」という基本姿勢を持っています。広く自然の姿を知ってもらうために、全員共通の必修講座で自然科学の全分野(物理・化学・生物・地学)を学習します。理科は理系の生徒だけの科目ではありません。幅広い知識と教養を身につけるため、自然の全体像をつかむために、全員が必修科目の中で6年間かけて全分野を広く学習します。

 本校では文系・理系にクラスを分けないで授業を行いますが、理系進学者や大学受験で理科を受験する生徒に対しては、選択講座の中で対応します。

【中学校】

 ビーカーに水を入れて熱してみましょう。やがて水は勇ましく沸騰するでしょう。「この時の温度は100℃である」と習ったことはあります。でも本当でしょうか。真心込めて30分も40分もガラガラ煮ていたら、「いつか100℃を超えるかもしれない」と、あなたは考えるでしょうか。「よし、先生に道具を出してもらって自分で納得するまでやってみよう」と、あなたは考えるでしょうか。それとも本にそう書いてあるのだから、そんなつまらないことで時間をつぶさないで、「もっとまじめな勉強をした方がいい」と、あなたは考えるでしょうか。どちらが正しい学び方なのか、考えてみましょう。

  人間の遠い祖先は、大昔、サルの仲間から進化したといわれています。それは本当でしょうか。そうだとしたら、それはどうしてそんなことが起こったのでしょうか。そんなことを一生懸命考えることは、あなた方自身にとってとても大切なことだと考えるでしょうか。試験には出そうにないし、会社勤めにも必要なさそうだし、第一自分の目で確かめられないし、ムキになるのはばかばかしいと考えるでしょうか。どちらが正しい学び方なのか、考えてみましょう。

 理科は自然のしくみをみんなで考える科目です。皆さんの身の回りにある、いろいろな現象に目を向けてみましょう。いろいろな動物や植物を観察してみましょう。夜空を見上げてたくさんの星を観察しましょう。いろいろな疑問が沸いてきます。理科はそういう疑問をみんなで考え、地球や宇宙のしくみやいろんなモノの成り立ち、生き物の様子を楽しく学びます。

  中1理科(3単位)   植物の体のしくみと暮らし/動物の体のしくみと暮らし/モノはすべて原子の集まりだ!

  中2理科(4単位)   状態変化と化学変化/生物の進化/地球と月と太陽と/大地の変動

  中3理科(4単位)   生物を作る物質/原子爆弾と原子力発電/細胞/生物のつながり/生殖と遺伝/日本の気候

【高校1年生】

 高1では、<物理>と<化学>を学びます。

 <物理>では最初に力について考えます。その昔、イギリスのニュートンは考えました。「リンゴは地球の引力を受けて落ちる。だから、もっと高いところにある月だって同じ地球の引力を受けているはずだ。なのに、なぜ月は落ちてこないんだろう?」。授業ではまず、太陽系の天体の運動のしくみを解き明かし、いろいろな星(天体)について考え、宇宙の姿を見ていきます。後半は「エネルギー」を考え、エネルギーの移り変わりを通して自然界におけるエネルギーの保存と、人類と自然との関わり方について学びます。

 <化学>では、中3で身につけた「モノ」の観かた、考え方を使って、なぜ化学変化が起きるのか、などを学習します。その中で、「モノ」の変化が「細かいつぶつぶ」間のエネルギー変化やつながり方の違いによるということを考えることができる「目」を養います。

【高校2年生】

 高2では、必修授業として<物理>を学び、選択講座として<化学(選択化学)>を設置しています。

 <物理>では、高1で学習した内容を踏まえて、身の回りにある様々な自然現象を物理的に考えます。熱、音、光、電気と磁気、発電、電磁波、さらに地球物理学分野(気象現象や造山運動などの地学現象)を扱い、物理的自然観を養います。

 選択講座<化学>では、炭素を骨組みにしてできている炭素化合物について、その分類や各分類の反応性、性質などを系統的に学習します。将来、理科系、特に医学部・薬学部、あるいは法政大学理工学部の物質化学科もしくは生命機能工学科など、化学系・生物系の学部に進みたい生徒は必ず履修する必要があります。

【高校3年生】

 高3では必修授業として<生物>を学び、選択講座として<物理(物理特講、物理演習)>と<化学(化学各論・生化学入門)>を設置しています。

 <生物>では、オリジナルテキストにより、将来どの分野に進んでも最低限必要と思われる4つの分野について学びます。まず、生物の体の構造を学び、次に、同化と異化によって生命が維持される仕組みを学び、3つめに、生物の特徴が子孫に受け継がれていく仕組みを学びます。最後に、全生物のつながりによって作られている世界と、その中で人間が占める位置について学び、自分が生物界の一員であるとともに、特殊な存在であることを学びます。

 選択講座<物理特講・物理演習>は、将来、理科系に進み、研究者や技術者を目指す生徒のための講座です。高1・高2の物理で未習の内容に加えて、物理現象の数学的記述方法について習熟します。理工学部・デザイン工学部・情報科学部進学者や、大学入試で物理を受験する生徒は、この講座を履修する必要があります。

 選択講座<化学各論・生化学入門>では、高校2年生までに身に付けた理論化学、無機化学、有機化学の知識を利用して、我々の身のまわりに存在する有機高分子や我々自身を構成している生体高分子、生命発生の謎や進化、遺伝についても分子化学の視点から学習します。我々自身の生命活動が化学反応で成り立ち、高分子が我々の生活に直接関係あるものであると再認識できることを目標としています。生命科学部進学者や理学部の化学や生物、医歯薬学部系、農学部などへの進学を希望する人は、この講座を履修する必要があります。

【理科学年別科目編成表(数字は単位数)】

  物理 化学 生物 地学 合計
中1  3 3
中2  2 2 4
中3  2  2 4
高1  2  2     4
高2  3 (2)     3(2)
高3 (4) (4)  4   4(8)